デジタルコンテンツをめぐる現状報告

デジタルコンテンツをめぐる現状報告―出版コンテンツ研究会報告2009

デジタルコンテンツをめぐる現状報告―出版コンテンツ研究会報告2009

 発売後間もなく購入。久しぶりにガシガシ線を引きながら読みたい!と思った。

 にも関わらず感想を書くのを先延ばしして今日に至る。このままではせっかくの記憶が淘汰されてしまうので、一番印象に残った部分だけメモ。


 小学館・岩本敏さんのインタビューでのこの台詞。よその業界の話なのに、刺さる刺さる。

ところがここ10年近く、出版社に入って来る若い人を見ていると、みんな「紙が好きな人」なんですよ。(中略)これは面接を担当している人たちが「紙が大好き」という世代だからでしょうね。(中略)だから、そうやって入ってきた若い編集者は、僕なんかよりよっぽど紙に対するこだわりは強いですね。(p43)

もちろん、僕だって紙は嫌いじゃないですよ。(中略)ただ、ビジネスとして考えたとき、僕らがこれから生き残っていくためには、どうしたってデジタル分野の仕事をしなきゃいけないという現実があるわけです。紙の出版という文化を残していくためにもね。なのに、社内にデジタルを毛嫌いしてる連中しかいないんじゃ、困るんです。(P44)

 これを読んでから、何かにつけてこの話を思い出す。その都度ゴメンナサイがんばりますからもうちょっと諦めずに待っててね、と呟きたくなる。誰にともなく。