奈良県立図書情報館が、すごい。

 すでにあちこちで評価されている図書館を今更褒めそやすのは流行りに乗ってるみたいでアレだが、そんなためらいも忘れて賞賛せずにはいられない。
 というのは、こんなイベントのポスターを目にしたから。

 奈良県立図書館創立100周年・ライブラリー オブ ザ イヤー 2009 優秀賞受賞記念 特別企画「魏志倭人伝を読む・纒向遺跡を掘る」

 何がすごいって、フットワークの軽さにびっくりする。
 纏向遺跡邪馬台国だった可能性があるとしてパーッと取り上げられたのは、今月の確か10日。それからこの企画を立てて、講師を呼んで、広報を打ったのだろうか。しかもポスターに「優秀賞受賞記念」とあるということは、Library of the Yearの結果を待ってから印刷したのだろう。印刷の時間も考えると、かなりの早さだ。
 まぁさすがに10日以降にすべて準備したと考えるのは難しいから、あるいは遺跡が大々的に取り上げられる以前からひっそり情報を得ていて、企画を練っていたのかも知れない。それはそれで日頃のアンテナの感度と、企画のタイミングの良さに感動だ*1
 これが実現できたのは、千田稔館長の人脈によるところもあるだろう。奈良という場所柄とか、今県全体が遷都1300年祭に向けて広報に力を入れている状況とか、色々と好条件に恵まれていたともいえる。そうした好条件を活かすことができるのも主催者のセンスあってのこと。

 そして図書館らしく、こんな展示も。

「魏志倭人伝を読む 纒向遺跡を掘る」展示資料リスト

 郷土資料大活躍。図書館、それも奈良県の図書館の強みが最大に発揮されている。かっこよすぎる。

*1:後日中の人にお話を聞く機会があったので追記。別に事前情報を得ていたわけではなく、10日にすべて用意したそうだ。ということで改めて敬服。