2018年の始まりに。

 生きてます。…ということを書くためだけに更新。振り返ればなんと1年ぶり。

 2017年は、2月以降一度もブログを書かなかった。書けないので書かないのか、書かないと書けなくなるのか分からないが、書きたくならない。イベントの類に行くことが少なかったし、たまさか行って「面白いな〜」と思っても、帰り道なんだかすぐ熱が引いてしまう。本を読んでも自分の中に積もっていかない。
 スランプと呼べるほど御大層な身ではないが、要はバテていたという感じ。

 原因はよく分からない。たぶん、色々な原因が少しずつ重なっている。信頼していた幾人かのひとが業界を去ったことや、知り合いで亡くなったり病んだり怪我をした話をいくつか聴いたこともその一つだろう。
 また仕事も、実際の忙しさはさほど変わらないのだが、新たなステージ*1にあって求められる能力と、自分の能力とのギャップがいよいよ持ち重りしてきた。
 考えてみるとこれまで自分は5W1Hのうち、Hばかり考えてきたのだと思う。それがステージ2になると他のW、とりわけWhyを考えなければならない。というより、これまでだって考えなければいけなかったのに、考えていなかったツケが出ているということだろう。
 Whyの壁にぶつかって閉塞しているものだから、みききしても入ってこない、おもうことに繋がらない。そんな冴えない1年だった。ただ一点良かったのは、2017年はプライベートの友達や同僚と交際する時間が多かったこと。周りの人には恵まれているなぁ、ありがたいなぁ、と思う機会が多かった。

  • 懺悔

 という訳で、新春恒例のネタ供養。

    • 2月:福岡市総合図書館へ行ってきた。
      • 閲覧室入口が凄く立派で驚いた。BDSの側にはステンドグラス入りの窓、石造りの中庭に面した丈高い窓にはドレープのカーテン、金色の手すりに白大理石風の階段…と、ホテルのロビーみたいだった。ウェディングドレスの花嫁が裾引きずって降りてくるんじゃないかと思った。中身も色々工夫されていて、楽しかったのだけど、サボってるうちに記憶がおぼろになってしまった。ごめんなさい。
    • 4月:法蔵館板木蔵見学へ行ってきた*2
      • 京都の老舗仏教書出版社・法蔵館にある板木蔵。3-4月に公開見学をされていたので行ってきた。蔵の中は2階構造で、1階のぐるりにぎっしり板木が積まれている。かなり狭い、暗い、かつカビ臭い。けれどもやはり江戸時代以前からの板木の現物がこんなにあると思うと迫力があるし、それが保管されているのが現役の出版社であるという点がまた京都という土地の凄味のようでもある。写真撮っていいですか?と主催の方*3にお尋ねしたところ「どうぞどうぞ〜!ついでにSNSとかで発信してください!」と言ってもらったのに、ぐだぐだしてて書けなかった。ごめんなさい。
    • 9月:アーカイブサミット2017 in 京都*4に行ってきた。
      • 2日とも参加。知恵熱が出そうなくらい、面白かった!…が、とにかく中身が分厚くて、そんな大作レポート書ける気がしなかったし、まあそのうち公式がちゃんとした記録出してくれるだろうし*5…と日和った。ごめんなさい。
    • 10月:アートアーカイヴ・シンポジウム「企業アーカイヴの現在」に行ってきた。
      • 主催者ページがもう無くなってしまっているようなので、転載先の別のページから内容紹介。

【2017.10.14大阪】アートアーカイヴ・シンポジウム「企業アーカイヴの現在」

      • 9月のアーカイブサミットでは公的機関や学術機関のアーカイブの話がメインだったが、企業が主体のアーカイブということで多少視点が異なり、凄く面白かった。
      • 一番異なると感じたのは2点。1点目は、アーカイブ自体の歴史のスケールが違う点。何しろ講師のお一人高島屋の創業は天保2年。200年近くの間ずっと高島屋だったわけで、現在の国立・公立や大学のMLAのほとんどより年長だ。2点目は、必ずしも一般への公開を意図せず、むしろ組織内での活用を第一に意識している点。担い手が公でないだけに、かえってアーカイブというものが本質的にはらむ「公」性みたいなものについて考えさせられた。…が、このイベントから帰った後に酷い風邪を引き、レポート作成がうやむやになった。ごめんなさい。
  • 2018年に向けて

 残念ながら、冴えない状況を打開する銀の弾丸はまだ見つからない。昨年の振り返りでは

そういうものは付け焼刃できるものではないので、インプットとアウトプットを繰り返す中で筋トレみたいに少しずつ蓄積するしかない。

 と書いていたが、筋トレどころかリハビリが今年の目標となりそうである。アウトプットしなければインプットもできないというのは事実。
 みききすること、おもうことを再度獲得すべく、読んだり書いたり喋ったりしながら、Whyに向き合っていくしかないのだろう。今年もよろしくお願いします。

*1:記事2017年最初のより「いつの間にかゲームのステージはひとつ上がっている。」

*2:法蔵館ブログ 編集室の机から

*3:ちなみに案内者がすごく感じの良い女性だなぁと思っていたら、後で社のかなり偉い人だと分かりビビった。

*4:アーカイブサミット2017 in 京都

*5:E1973 - アーカイブサミット2017 in 京都<報告>