最近読んだ本。

行動経済学 経済は「感情」で動いている (光文社新書)

行動経済学 経済は「感情」で動いている (光文社新書)

 経済学を初めてかじった時。世の中の動きを理論で説明できる、という考え方に素直に感動した。直後「いや、でも生身の人間はこんなふうに考えないだろ」と冷めた。その「生身の人間は…」の部分をなんとか理論にしようとしているのが、行動経済学。ということらしい。
 数式・グラフ続々。経済学が文系に分類されていることに、非常に納得いかなくなる。

タンタンタンゴはパパふたり

タンタンタンゴはパパふたり

 アメリカの図書館で最もクレームの多かった本。どんなにどぎつい内容かと思ったが、予想以上に普通のいい話。性的マイノリティに限らず、よろず事情のある家庭に育つ子どもには良いんじゃないかなぁ。

お寺に嫁いでしまった。

お寺に嫁いでしまった。

 お寺って身近なようで、案外謎の世界だ。ということに気付く。生まれながらにその世界の住人である旦那ではなく、後から謎の世界に飛び込んだ奥さんの視点なのがいい。
 異世界の人同士が接触すれば、いろんなことがある。嫁ぎ先との関係、檀家との関係、夫の仕事に対する理解と違和感。
 その中で、仏教を語る旦那の言葉が熱い。

「知ってる?全国のお寺の軒数は、およそ七万五〇〇〇カ寺。コンビニの数よりも多いの。そのお寺が、地域や宗派に関係なく、一つのネットワークでつながったら、日本の仏教は想像できないほど強いものになる」
(中略)
「でも、現実の仏教界は、細かく分かれた宗派に縛られて、仏教そのものではなく、個々の教団を守ることにしがみついてしまう。それに問題意識を持っているお坊さんも少なくはないはずだけど、教団のあり方を批判することはできても、実際問題、それを解決できるような方法は、誰も見つけられないでいる」(p224-226

 「お寺」「お坊さん」「仏教界」のところに自分の関心ある分野の言葉を当てはめて、ふむふむ。と思う。

つまらぬ男と結婚するより一流の男の妾におなり

つまらぬ男と結婚するより一流の男の妾におなり

 タイトルのインパクトで手を出した。半世紀くらい前からの芸能界、というか、芸の世界の話。そもそも女形って、今時なかなか見られない。政治家や文人、大物俳優の名前がぼろぼろ出てくる、これもひとつの異世界